豆乳や納豆などに含まれる大豆イソフラボンが髪に良い作用をするので、AGAやハゲ・薄毛にも効果的と言われています。
イソフラボンは女性ホルモンをサポートするので、女性には良く知られている成分ですが、男性は詳しく知らない人が多いかも知れませんね。
実は、イソフラボンは女性だけでなく男性の髪にも有効で、AGAに対しても作用したという研究報告があるくらいなんです。
- イソフラボンは本当に男性の薄毛・ハゲ対策にも良いの?
- じゃあ大豆をどれくらい食べればいいわけ?
- イソフラボンの効率的な摂り方はある?
- そもそもイソフラボンて何?
イソフラボンが髪に良いと言われる理由と、そのパワーを効率的に受け取るための具体的な方法についてまとめましたので、最後まで読んで、イソフラボンを育毛に役立てましょう!
イソフラボンとは?作用は?
イソフラボンとは、大豆に含まれているポリフェノールの一種で、その他のポリフェノールにはない働きをするため、非常に注目を集めている成分なのです。
イソフラボンの作用
- 血液サラサラ
- 抗酸化作用(肌老化、生活習慣病予防)
- 骨粗しょう症の予防
- 抗ストレス作用
- メタボ予防、脂肪燃焼サポート
- 更年期障害の緩和
- 前立腺肥大予防

イソフラボンは髪の毛や薄毛に良いのか?
イソフラボンの作用の中で、髪の毛や薄毛との関連で注目すべきは【前立腺肥大予防】です。
なんで薄毛と前立腺が関係するの?
前立腺肥大をたくらむ成分「ジヒドロテストステロン(DHT)」は、なんと薄毛もたくらんでいるんです!
体内にいるソイツを減らしてくれるのがイソフラボンというわけです。

前立腺肥大の原因の一つに「ジヒドロテストステロン(DHT)」という男性ホルモンがあります。
この「ジヒドロテストステロン(DHT)」は、「テストステロン」という男性ホルモンに「5αリダクターゼ」という酵素が結びつくことによって発生します。
イソフラボンは、「5αリダクターゼ」の動きをブロックし、「ジヒドロテストステロン(DHT)」を生成しにくくする作用があるのです。
「ジヒドロテストステロン(DHT)」は、薄毛を引き起こす原因にもなるので、イソフラボンが間接的に薄毛予防に役立つといえるのです。
台湾の国防医学院による、AGAと非遺伝的要因との関連性の研究では、豆乳とAGAとの関連性が確認されました。
【和訳】
血中のバナジウムや、定期的に豆乳を飲むことが、AGAに対する保護効果を生み出す。
よって、血液バナジウム濃度、rs1160312のAA遺伝子型および豆乳の定期的な摂取は、AGAと関連性がある。
引用元:https://www.ncbi.nlm.nih.gov/pubmed/24386074
イソフラボンは女性ホルモンに似ている
イソフラボンはこのほか、女性ホルモンである「エストロゲン」と似た分子構造をしているために、体内では女性ホルモンと近い働きをするというのも特徴です。
穏やかな作用ですし、そもそも女性ホルモンではありませんので、男性がイソフラボンをたくさん摂っても女性化することはありません。

エストロゲンが髪に良いから、イソフラボンも髪に良い
女性ホルモン「エストロゲン」は、髪の発達にも大きくかかわっています。
- 髪の毛の成長を促す
- 髪の毛の成長期間をキープする
- 頭皮の血流改善による髪の栄養補給
産後や更年期の女性が抜け毛が増えるのは、女性ホルモンのバランスが大きく崩れるからなんです。
イソフラボンはエストロゲンと同じ作用もするので、イソフラボンを摂れば、髪を元気にすることができるというわけです。
女性ホルモン剤だと男性が服用するのは怖いですが、イソフラボンは食品由来ですから、薄毛に悩む男性にはピッタリと言えますね。
イソフラボンは1日どれくらい摂るの?
内閣府食品安全委員会では、イソフラボンの1日の安全な摂取量の上限を70~75mgとしています。
この値は、念のための安全をかなり見込んでいて、「上限値を超えたからといって直ちに健康被害が発生するものではない」と併記されています。
ですので、1日摂取量はあまり厳密に考えなくてもよく、むしろイソフラボン不足のほうを心配したほうが良いのです。
日本人男性のイソフラボン摂取量は、半数が18mg/日以下で、特に若い人の摂取量が少ないとのこと。
食品安全委員会「大豆イソフラボンを含む特定保健用食品の安全性評価」
日本は、諸外国に比べて大豆製品を多く食べる国ではありますが、意外と低いんですね。

大豆製品のイソフラボン含有量
大豆は「畑のお肉」と言われるくらい、良質のたんぱく質が豊富で、その他、食物繊維・カルシウム・マグネシウム・鉄・亜鉛・銅・ビタミン類など、バランス栄養食としても重宝します。
大豆製品をバンバン食べるにしても、その中にイソフラボンはどれくらい含まれているのでしょうか?
大豆を使った食品のイソフラボン含有量はこうなっています。
食品 | 含有量 |
---|---|
豆乳(調整豆乳) | 約41mg(1本200g) |
絹ごし豆腐 | 約38mg(1/2丁150g) |
納豆 | 約36mg(1パック45g) |
煮豆 | 約13mg(30g) |
油揚げ | 約12mg(1枚30g) |
きな粉 | 約19mg(大さじ2 12g) |
味噌汁の味噌 | 約6mg(1杯20g) |
しょうゆ | 約0.08mg(1かけ5.85g) |
こう見ると、毎日豆乳を飲むか、大豆をちょっと意識的に摂るようにすれば、1日70mgいく感じでしょうかね。
大豆イソフラボンの育毛パワーをアップさせる方法
そのまま食べても髪に良いですが、せっかく食べるなら、イソフラボンパワーをちゃんと髪の毛まで伝えたい!
ちょっと工夫するだけでイソフラボンの育毛パワーがアップするので、ぜひ実践してみてください。
実は吸収効率の良いイソフラボンというのがある

引用:イソフラボン倶楽部
ひと口にイソフラボンと言っても、分子構造の違う2種類があるんです。
一つは、糖がついていて分子の大きい 「グリコシド型イソフラボン」。
もう一方が、分子が小さく体への吸収力が優れている「アグリコン型イソフラボン」。
「グリコシド型イソフラボン」は、腸内で糖が徐々に外れていき、外れたものだけが体内に吸収されるので、吸収率は2割程度。
残りは体外へ排出されてしまいます。
いっぽうの「アグリコン型イソフラボン」は最初から体が吸収できるサイズで体内に入ってきますので、6割~8割程度が胃や腸ですみやかに吸収されます。
ということは、「アグリコン型イソフラボン」なら3~4倍効率よく体に役立てられるということ。
豆腐や納豆など大豆食品に多く含まれるイソフラボンは、そのほとんどが吸収されにくいグリコシド型。
アグリコン型が多く含まれている食品は、味噌やしょうゆだけなんです。
味噌やしょうゆはそんなに大量に食べることはできませんよね。
体にちゃんと作用するイソフラボンをしっかり摂るなら、食品だけでなく、アグリコン型イソフラボンのサプリメントでフォローするのが便利。
さきほど、「イソフラボンは女性ホルモンのエストロゲンと分子構造が似ている」ことをご紹介しましたが、じつはこれも「アグリコン型」のイソフラボンと似ている、ということ。
髪への作用を効率的に実感するなら「アグリコン型」ですね。
イソフラボンはカプサイシンと一緒に食べると相乗効果が!
イソフラボンは、唐辛子の辛み成分「カプサイシン」と一緒に摂ると、成長因子のIGF-1が分泌されて発毛を促進する、というさらなる相乗効果が期待できるという研究結果があります。
カプサイシンによってさらなる育毛効果が期待できるというわけです!
イソフラボンとカプサイシンのセットといえば、麻婆豆腐とかチゲとかあるので、大豆製品を食べるなら、カプサイシンをプラスしたメニューもいいですよね。
イソフラボンの髪への効果 まとめ
イソフラボンの育毛効果や髪の毛への作用をまとめると
- AGAの原因であるDHTの⽣成を阻害する働きがある
- エストロゲンと同様の作⽤として髪を強くする
- アグリコン型イソフラボンのサプリメントが効率的
- カプサイシンと一緒に食べると良い
ということでした。
AGAは非常に強い力で進行していきますので、根本的にはクリニック等で治療・投薬が必要になりますが、イソフラボンは健康な髪を育てるためのサポートとして役立てることができます。
髪の健康維持には、栄養バランスの良い食事が大切ですから、栄養満点の大豆製品を食べることも非常に有効ですし、サプリで効率よくイソフラボンを摂るのでもよいですね。

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