海外の育毛剤やAGA治療薬などが安く買えるとあって、個人輸入代行業者を利用した個人輸入が人気です。
でも、初めて海外製品を手にしようと考えている方にとっては、
・個人輸入や海外の医薬品は危険?
・英語で取引しないといけないのか?
・偽物や劣化品が送られてきたらどうする?
・そもそも送られてこないトラブルは?
いろいろ不安のことも多いのではないでしょうか?

買ってみると、意外と簡単なんですが、でも、医薬品を個人輸入するなら知っておいたほうが良い注意点もあったりします。
それを知らずに買うと、意外な落とし穴が・・・なんて。
今回は、個人輸入ではどういうことに気をつければよいのかをまとめました。
初めて個人輸入をしようと思っている方は、一読しておくと安心できるのではないかなと思います。
個人輸入が人気がある理由とは?
アマゾンとか楽天市場のような、国内の通販なら注文して1~2日で届くのが当たり前ですが、個人輸入だと注文から到着まで早くて1週間、遅くなると1か月くらいかかる場合もあります。
それでも個人輸入をする理由は、日本国内では販売されていない医薬品を買うことができたり、日本製で同じ成分のものがあったとしても、大変安く入手できるからなんです。
個人輸入だとなぜ安い?
例えば、ミノキシジル5%濃度の外用薬だと、日本では「リアップ」や「メディカルミノキ5」があります。
いっぽう、海外に目を向けると、ミノキシジル5%濃度の外用薬として有名なのが、アメリカの世界初のミノキシジル発毛剤「ロゲイン」。
その「ロゲイン」のジェネリック医薬品として、「カークランドのミノキシジル」というのもあります。
ジェネリック医薬品とは?
これまで有効性や安全性が実証されてきた新薬(この場合はロゲイン)の特許が切れた後に、それと同じ有効成分で製造され、新薬と同等と認められた医薬品のことです。
それでは、ミノキシジル5%発毛剤(60ml、1か月分)のそれぞれの価格を比較してみましょう。
日本製 | リアップX5プラス | 約7,600円 |
海外医薬品 | ロゲイン | 約5,700円 |
海外ジェネリック | カークランド | 約1,700円 |
AGA治療薬(内服)としても有名で、AGAクリニックでも処方されている「プロペシア」はどうでしょうか?
有効成分フィナステリド1mg×28錠~30錠で比較してみます。
日本(要処方箋) | プロペシア | 約6,500円 |
オーストラリア医薬品 | プロペシア | 約4,500円 |
海外ジェネリック | フィンペシア | 約2,100円 |
個人輸入なら総じて安く買えますが、海外のジェネリック医薬品を選ぶと、とても安く買えるのですね。
日本の医薬品は、海外に比べて(少し高いとは思いますが)飛びぬけて高いわけではありません。
しかし、ジェネリック医薬品が普及していないことと、ジェネリック医薬品の価格が海外より高いことが、この価格差を生んでいると思われます。
個人輸入代行業者を利用すれば簡単に入手できる
こんなにお得な海外のジェネリック医薬品ですが、日本で流通するための認可が下りていないので、日本の薬局・ドラッグストアなどでは販売されていません。
海外医薬品を個人使用目的で一定の数量内で国内に持込むことを「個人輸入」と言い、これ自体は日本の薬機法でも認められている行為です。

個人輸入する方法の一つとして、例えばアメリカのAmazonサイトなど、海外通販サイトを利用して購入することもできますが、商品名も購入手続きもすべて英語ですし、日本への送料は高額なので、かえって高くつくかもしれません。

その辺りの面倒なところを省いてくれるのが「個人輸入代行業者」経由の購入です。
サイト自体も手続きも全て日本語なので、通常の通販のように手軽に利用できます。
大手の個人輸入代行業者サイトなら、法律で定められた「一定量の範囲内」でしか買えないようになっているというのもありがたい話です。
医薬品の個人輸入代行で気をつけたいポイントとは
でも、日本で日本の医薬品を買うのとは違った注意点がいくつかありますから、そこをしっかり確認しておきたいですね。
注意ポイント
- 薬自体の有効性・危険性をよく確認する
- 個人輸入は用途と一度に輸入できる量が決まっている
- 個人輸入は何があっても自己責任と心得る
- 偽物や劣化品の可能性がある
- 医薬品の1回の購入総額が16,667円以上だと関税がかかる
注意1薬自体の有効性・危険性をよく確認する
個人輸入で購入した医薬品は、日本の基準での品質、有効性、安全性はチェックされていません。
どこの国でも、医薬品を製造、輸入、販売するには許可が必要ですが、日本ほど厳しい審査がないのが一般的です。
また、その国の人の体に合わせて作られていますから、安全性や有効性がそのまま日本人にも当てはまるわけではありません。
十分な知識がない場合は、成分配合量の多いものやあまり聞き慣れないものには手を出さないほうが賢明ですね。

注意2違法にならない範囲で個人輸入すること
個人輸入できるのは、自分で使用する場合に限られており、ほかの人に売ったり、譲ったり、代わりに購入することも認められていません。
また、一度に購入できる量も限定されていて、以下の量であれば「税関での確認」だけで通関することができます。
もちろん、「税関での確認」といっても運送業者が対応してくれることなので、私たちは何もしなくていいんですよ。
一度に輸入できる量
- 毒薬、劇薬または処方せん薬 : 1か月分以内
※原則、注射液については、輸入できません。 - 外用剤(毒薬・劇薬及び処方せん薬は除く) : 1品目につき 24個以内
※ミノキシジル含有 5%以下の育毛剤については、用法用量からみて2か月分以内。 - その他の医薬品・医薬部外品 : 2か月分以内
この量を超える場合は、地方厚生局(厚生労働省の地方支分部局)に必要書類を提出し、薬機法に違反する輸入でないことの証明(薬監証明)を受ける必要があります。
薬監証明の手続きは面倒なので、ほとんどの方が必要な分だけ、その都度購入しています。

全てではないですが、税関での通関手続きのため開封されることもあるので、たまに開封した形跡があるものが届くこともあります。
また、個人輸入は「本人」使用だけが認められていますので、宛先が会社名だったり、中身が男性用(ED治療薬など)なのに宛先が女性名だったりすると、通関しないので気をつけてください。
注意3健康被害が起きても自己責任
個人輸入代行業者は、薬を販売しているわけではなく、あなたの個人輸入の代行をしているだけです。
ですので、その薬を買った全責任はあなたにあるわけで、その薬を使って何か健康被害等の問題が起きても、業者は一切責任を負いません。
その薬のメリットだけでなくデメリットも全て自分で引き受けるので、用法・用量は(英語で書いてあっても)自分でしっかり理解しておく必要があります。
万が一、個人輸入品で副作用が出ても、自分で対処するしかなく、国内の医薬品なら利用できる「副作用被害救済制度」も使えません。
注意4偽物や劣化品の可能性がある
海外から輸入するとなると、騙されるんじゃないかとか、偽物や粗悪品が送られてくるんじゃないかと不安になりますよね。
2016年に、ネット上の個人輸入代行業者から「ED治療薬」を買って中身を鑑定したら、約40%が偽物だったという調査結果もあります。
参考:AERAdot.「4割がニセモノ!危ない「ED治療薬」のネット輸入」
海外製品だと、パッケージに記載された効果効能や使用上の注意等も外国語のため、良く分かりません。
また、薬そのものを見たところで、我々素人には、それが本物かどうかなんて判断できるわけがありません。
そこで、私たちにできる、偽物の薬を掴まされないようにする唯一の方法は、偽物を取り扱う可能性が低い、大手の信頼性の高い個人輸入代行業者を選ぶことです。

偽物のリスクだけでなく、お金を払ったのに送ってこないトラブルもあります。
注意516,667円以上買うと関税も払わないといけない
海外の医薬品を一度に16,667円以上注文すると、注文時には請求されないのですが、商品が海外から日本に到着したとき、日本の税関で「関税」がかけられます。(16,667円未満なら無税です)
輸入時の関税とは
外国で生産された商品が日本に入ってくる時に課せられる税金で、国(日本)が輸入者に課します。
輸入関税は、安い外国製品から国産品(国内産業)を守るために設けられています。
もう少し正確に言うと、「関税」「消費税」「関税手数料」がとられるのですが、例えば23,000円分の医薬品を買うと、合計で1,200円ほど請求されます。
かかった関税は配送業者の配達員が自宅に荷物を届けた時に玄関先で請求しますので、このことを知らないと「エッ!なんで!?」となってしまいますよね。
ですので、個人輸入をするときは、1回の注文額が16,667円未満に収まるようにしたほうがいいんです。
信頼できる個人輸入代行業者は?
多くの方が利用し、評判の良い大手輸入代行業者は「オオサカ堂」と「アイドラッグストア」です。
この2社は20年以上営業しているのですから、偽物なんか取り扱っていたらとっくに消えているはずですし、私自身も両方利用したことがあり、偽物だった経験は1度もありません。
医薬品の個人輸入 まとめ
個人輸入や個人輸入代行業者を利用して海外の医薬品を購入するときの注意点をご紹介してきました。
個人輸入代行業者を利用すれば、医師・薬剤師のアドバイスもないまま、「薬」という体に強く影響するものを簡単に手軽に入手出来てしまいます。
購入しようとしている医薬品に関する十分な知識があり、リスクも十分に理解し、自己責任で使用できる方以外は個人輸入代行で購入することはやめたほうが良いと思います。
もし購入する場合は、「オオサカ堂」や「アイドラッグストア」などの大手個人輸入代行業者を利用し、より確かなものを入手するようにしましょう。
育毛・薄毛対策は、生えれば終わりではなく、生えたものを維持するためにずっと続けることが大切です。
そう考えると、育毛剤のランニングコストをできるだけ抑えたいのは当然ですよね。
個人輸入を上手に利用し、「続けられる育毛対策」を目指したいですね。
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