プロペシアはAGAに悩む男性にとっての心強い味方。
ですが、その効果と裏腹に、肝臓機能障害やEDなどの性機能低下の副作用も確認されているんです。
育毛・発毛効果の期待できる薬の中では比較的副作用の少ない部類になりますが、やっぱり副作用がどんなものなのか?発生確率はどれくらいか?ということは気になりますよね。
プロペシアの副作用にはどんなものがあるか?
プロペシアの副作用はどれくらいの確率で起きるか?
副作用を避ける方法はあるのか?
について、飲むなら知っておいたほうが良い情報をまとめました。
プロペシアの副作用とは?
プロペシアは、MSD株式会社が製造販売するAGA(男性型脱毛症)治療薬の製品名で、有効成分として「フィナステリド」が使われています。
プロペシアを飲み続けることによって抜け毛の抑制に効果がある薬なので、AGAクリニックでも処方されているほどの実績があります。
でも「薬」であるがゆえ、効果とは裏腹に副作用もあるのが現実。
プロペシアにはどんな副作用が起こりうるのでしょうか?
プロペシアの副作用【肝臓機能障害】
確認できた副作用の中で最も重大なものは、肝機能障害です。
製造元のMSDが行った調査では肝機能障害が943例中、2例(0.2%)確認できたとのこと。
確率は非常に低いのですが、何らかの因果関係が疑われる可能性があるため、プロペシアの添付文書にもこのことが記載されています。
すでに肝機能障害のある方はプロペシアの服用は避けるべきですが、健康診断で肝臓の数値が気になっている方は、念のため、事前に医師に相談の上、服用を開始するようにしましょう。
また、プロペシア服用中は、肝機能に注意し、異常を感じた場合は、投与を中止し、医師に相談するようにしましょう。

肝機能障害を予防するために
肝臓は「沈黙の臓器」と言われるほど我慢強い臓器で、多少障害を受けても平然と働き続けることができます。
そのため、よほど悪化しない限り自覚症状には現れてきません。
でも、自覚症状はなくても、肝機能の異常は、血液検査で察知することができるのです。
特に、プロペシアを服用している間は、健康診断などで行う血液検査で、肝機能に関する「AST(GOT)・ALT(GPT)」の数値(正常値は30以下)をよくチェックするようにしましょう。
お酒をよく飲む方は「γ-GTP」(ガンマGTP)という数値(正常値は男性:50以下、女性:30以下)もチェック。
プロペシアは他にもこんな副作用が・・・
初めに最も重大な副作用である「肝機能障害」についてお伝えしましたが、これ以外の副作用もありますので、頭に入れておきましょう。
1.性機能の低下(性欲減退、ED勃起機能不全、射精障害、精液量減少)
これらの症状はプロペシアの臨床試験で0.7%~1.1%の確率で確認できたものですが、同時進行で行われたプラセボ(有効成分の入っていない薬)を飲んでいた人たちにも、同様の確率で性欲減退や勃起機能の低下を訴えた人がいました。
特に性欲減退や勃起機能低下は、心理的な要因(気持ちの問題)も原因となることが多いものです。
ということは、薬が原因ではなく、「プロペシアって、性機能低下するんだよね」という思い込みによって引き起こされている可能性もありそうですね。
2.過敏症(かゆみ、蕁麻疹、発疹、血管浮腫、唇や舌の腫れ)
過敏症とは、薬に対するアレルギー反応が体に現れたもの。
プロペシアに限らず、他の医薬品でもアレルギー症状が出る可能性があるものなので、プロペシアの問題というよりも体質の問題も大きく関係する副作用と言えそうです。
プロペシアで副作用が起きる確率は?
では、これらの副作用はどれくらいの確率で起きるものなのでしょうか?
あまりに発生確率が高いなら飲むのも怖いですし。
臨床試験で確認できた具体的な副作用の種類と確率は以下の通りです。
副作用の種類 | 件数 | 確率 |
---|---|---|
総コレステロール増加 | 1 | 0.4% |
ALT(GPT)上昇 | 1 | 0.4% |
勃起機能不全 | 2 | 0.7% |
射精障害 | 1 | 0.4% |
精液量減少 | 1 | 0.4% |
リビドー(性欲)減退 | 3 | 1.1% |
下痢 | 1 | 0.4% |
胃の不快感 | 1 | 0.4% |
鼓腸 | 1 | 0.4% |
高脂血症 | 1 | 0.4% |
熱感 | 1 | 0.4% |
副作用の合計をすると5%になりますが、肝機能障害になる人の確率は0.7%、性機能低下になる人は2.5%ですから、そんなに気になるほどの高確率ではないですかね。
プロペシアの副作用対策
「やっぱプロペシアの副作用怖いね!」と思った方は、どうすればよいのでしょうか?
AGAクリニックで処方してもらう
安心してプロペシアを飲み続けたいなら、AGAクリニックに行って、医師の診断の元、プロペシアを処方してもらうのがいちばんです。
AGAクリニックに行けば、プロペシアの効果や副作用を熟知している医師が診察の上で処方してくれるので、適切な量も分かるし、いざ副作用らしい症状が出た場合はすぐに相談もできますから安心感が違います。
クリニックによっては血液検査もしてくれ、服用中の数値の変化も見ることができます。
特に肝臓の異常は自覚症状がなかなか出ないため、プロペシア服用中の血液検査で肝臓に関する数値を確認することは大切ですよね。
ノコギリヤシ含有サプリを利用する
「ノコギリヤシ」という北アメリカに分布するヤシ科の植物があります。
体内酵素5αリダクターゼにより作り出されたジヒドロテストステロン(DHT)が、男性型脱毛症(AGA)を引き起こすのですが、小規模な臨床実験ではありますが、ノコギリヤシには、このジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑える働きがあることが確認されています。
この作用がプロペシアの有効成分であるフィナステリドと似ているため、薄毛対策に良いと人気があるのです。
ノコギリヤシは植物=食品ですから、プロペシアのように強力な効果は期待できませんが、その代わり副作用の心配はいりません。
ノコギリヤシだけでは薄毛対策という点では若干頼りないので、ノコギリヤシのほか、副作用の心配のない髪に良い成分を数種類配合した「育毛サプリ」というのを活用している方が多いです。

プロペシアの代わりに育毛サプリを活用するのも一つの方法ですね。
プロペシア服用の際の注意点
プロペシアの副作用を最小限に抑えるためにも、効果を最大限発揮させるためにも「正しい服用」が大切になります。
- 1日1錠、6か月以上継続する
- 1日の摂取量は通常0.2mg、最大でも1mgとする
- 錠剤を割って飲んではいけない
- 肝機能に問題がある方は服用を慎重に検討する
- 20歳~50歳で中軽度までの男性型脱毛症(AGA)に良く作用する
- 女性は服用してはいけない

プロペシアの副作用 まとめ
プロペシアの副作用の危険性についてまとめると
- 5%の確率で副作用が出る可能性がある。
- 性機能低下に関しては心理的なものもある。
- 重大な副作用(肝機能低下)については発症率0.7%なので、それほど心配しなくても良い。
プロペシアにはこのような副作用が確認されていますが、いっぽうで、プロペシア1mgを1日1回1錠投与することで、1年後には毛髪状態の改善・維持を認め、3年間の継続投与では、98%の人にAGAの改善や現状維持を確認できたという、高い実績もあります。
正しい用法・用量を守れば、実際に副作用が起こる確率は5%と低めですし、その中には思い込みによる自己申告も含まれていることでしょう。
性機能低下症状は、逆に心配し過ぎることで症状が出ることもあるので、気楽に考えることも大事かもしれませんね。
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